kenさんのよがり笛2 2002/11/01 第 86号
     





草の露がきらきらととっても綺麗だ
ベージュ色のもやもやっとした草の先が一番綺麗だ
昨日は寒かったその寒さが空気の水分を固めたのでしょうか?

その草に付き凍りついた霜が朝日の暖かさで溶け
キラキラとその光を受け輝いて喜んでいるように見える
周りのいろんな草にも同じ様に光を受けた水滴が・・
いろんな光を放っている。

そんな綺麗な場所に乱入してくるヤツが居るのだ!
私ががらに無く感激しているにもかかわらず、
わが愛犬はそんな事はお構いなしにそこを蹴散らして
走りまわっているのだ。

彼女にとってそんな光景は重要な問題ではなく、
先に通ったらしい犬の匂いを嗅ぎ興奮している。
・・・しょうがない・・・それも理解できる・・あはは




          粘土の性質  




人には色んな性格の人が居ます。
もしみんな同じだったら全くつまらないでしょう。
無理してみんな同じ方向に向いたとしたら、
恐ろしい事に成るかもしれません??


粘土の性質は大まかに粘土の種類で分けられます。
信楽、益子、備前、唐津、五斗蒔、萩、美濃、志野、
代表的な物だけです・・・そのほかに無数にあります。


例えばフルートでは大きく木製、金属製と別けられます。
金のフルートはこうで、銀のフルートはこんな音・・・と、

木製フルートと言えばみんな同じでしょうか?
黒檀のフルートと言えば皆同じでしょうか?
そんなに大雑把で良いのでしょうか?

違うと思いませんか!?
何となく解るでしょう???



オカリーナの粘土も同じなんです。
どんな土を使うかこれは大切な問題です。

こんな事を言う人も・・・・
「何年も土を求めて全国を歩き廻った」・・・などと

私にはすごい事とは思えず・・単に物好きな様に感じるのではなく、
格好をつけて素人を欺く詭弁の様に感じるのです。
それは、江戸時代でも無いのにそんなに歩きまわる必要は無く、
電話1本で何処の土でも送ってくれるのですから・・。

でも、その気持ちは解ります。
あるとき、物凄く気に入った粘土がありましたがなかなか手に入りません、
数ヶ月前に予約し工場まで200Kの粘土を取りに行った事もあります。
残念なことにその粘土もオカリーナに使わないことに決定!
その粘土は私の陶芸の師匠が花瓶に使うと言って持っていきました。


こんなことはしょっちゅうで、
今月も・・・

買った最新の粘土60Kは殆ど使わない状態に成ることが決定・・・。
それは、バスとF大6本が全滅したことによります・・。
高い粘土なのに・・・悲しい!!
焼成前は最高でしたが・・・焼成したら趣きが出すぎました・・・あはは

特注の粘土も・・・・・。
もちろん非売品で注文どうりの品物を送ってもらいました。
サンプルで30K・・・

これぐらいの量は少なすぎて工場では作れないのです。
手作業で作る困った量なのです・・・あはは
私のわがままで相手も気が向いたから作っただけです。
二度と作って貰えないでしょうから、いまも大切に保存してあります。

粘土を大量に買うのはロッドごとのバラツキを考え、
買った分を一つの粘土の種類と考え、同じ品番の粘土を同系統と考えるのです。

私は A社 の「信楽」を使っているとして
貴方が B社 の「信楽」を買ったとしても同じモノでは有りません。
たまたま A社 で購入したとしてもロッドが違えば少し違います。


その違いが解るぐらいの安定した技術をまず会得して欲しいですね。
その為に同じモノを沢山作る必要があります。

そしたら、粘土の20kから30Kぐらいの量は
その粘土の性格を大体掴むのにちょど良いのです。
一つの粘土で色々な条件を変えて実験するのには、
安定した作り方でもそれぐらいの量を使うのです。

そうしないと、
導いた結果は因果関係が掴めなく信頼性が無くなります。

だから粘土や型を替えてばかりいると判断がつきません。
まずその粘土に慣れ、その粘土でのデータを出してから、
課題や理由を持ってから次の粘土に移るべき変えるべきで、
訳の解らない理由で変えるべきではありません。


その様にして研究している私の粘土は何かと聞く人が居ます。

何も知らない人は気軽に聞きますが、
そんな努力をしていると知っている人はたぶん聞けないでしょう・・・ははは

それでも聞く人が居ますから一応、答えます。

もちろん、まず、本当の事を言いません。

それに、単純に使うとは限りませんし・・・。
ヒントを言ってしまったかぁ?






ベルリンフィルのオーボエ奏者が日本でオーボエの試作を作る時
最初に打ち合わせでした事は・・材料選びなんです・・・・。

同じ材料が並んでいる倉庫で何をしたのか?
みんな同じ材料なのにどうやって選んだのでしょうか?
ここでは言いませんが大切な事なんです。

(どうやって、何を大切に考え選んだのかご自分でお考え下さい)

同じ銀のパイプを使ってどうしてあれだけ色んな音のフルートが出来るのでしょう?
貴金属のパイプメーカはそんなに多くありません・・・田中貴金属?

本当に不思議ですね・・・。


さて、我が家には失敗した作品がゴロゴロしています。
仙台の土曜日と日曜日の講座を受ける人に大きいオカリーナのオブジェを
飾りたい人に抽選でプレゼントします。
(失敗作品で申し訳ありませんが・・よい物だったらそんな事しません)

我が家では玄関の表札の近くにぶら下がっています。

水盤の中に入れて花を差したらどうでしょう? アハハ
これは華道の心得かセンスが必要ですね・・・・。


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