「お」友達の会

   kenさんのよがり笛2

           2005/09/02    第 228号
     





今日から9月だ。
空は高いし空気も澄んでいる。
今日から半ズボンはやめて長いジャージのズボンにした。
愛犬も元気一杯!

でも、家の前の林の横を抜け通りまで出たらそこはまだ夏だった!
太陽は「まだまだ夏でっせ!」・・と、背中に熱光線を浴びせる。
一日しか違わないのにそんなに急に変るわけは無いよねぇ。

九月と言えば収穫の季節?
庭には葉っぱが付いたどんぐりが沢山落ちてくる。
散歩道にも栗や柿が沢山落ちている。
それらは、まだ熟していいないものだが、
きっと、全部の果実を付けたままだと全ての果実に栄養が回らずに
どれも不完全に成るので自然の知恵?として余計な実を落とすのでしょう。
(嫌な言葉で言うと「間引き」?)

いつも通る梨園でも花の段階から選別をしている様だし
小さな果実が段々でて来てからも間引きは有るようだ。
むかし人間の世界にもそんな風習が有ったとか・・・。
時代は変わった・・我が家で「口減らし」の順位を付けると・・・。
きっと私は愛犬の後かも・・・。


庭に落ちるどんぐりは葉っぱの付いている?
それとは、ちょっと違うようだ。
いったいなんだろう?



          合 図  


今日はS様からの質問にお答えしたいと思います。

=====Sさまからの質問=======================================
オーケストラで皆さん音あわせをしていますが、
弦楽器の方は弦の張り方を調節しているようですが、
管楽器の方はどこを調節するのでしょうか?

私はアンサンブルのときにどんな音で始まるのか、
テンポはどうなのかわからなくてとても不安です。
吹き始めて、音が変だろうか、テンポはあっているだろうか、
と思い始めると楽譜でどこをやっているのかわからなくなってしまいます。
テンポはソプラノの始めの合図で決まるのでしょうか?
=====ここまで=======================================

この「お」友達の会の会員のみなさんは
退職して始めて音楽に触れた方から、
音大を出た方から演奏の専門家の方まで・・幅が広いのです。

確かにこの「よがり笛2」は優しく書いているつもりでは有りますが、
始めたばかりの人には難しいかも知れませんね。
解ったような顔をしながらとりあえず読んで下さい・・はは。

でも知りたかったら遠慮しないで・・解らない事は何でも聞いてください。



■ピアノ等は専門の調律師が調律するのが普通です。

鍵盤楽器(ピアノ・チェンバロ)等は本番前に調律師が来て要求された
Pitch(周波数)に調律しますが、チェンバロ等では普段は演奏家が自分で
調律する事が多いようです。それは、音程が変化しやすいと言うことが
有るでしょうがここが同じ鍵盤楽器でも随分違う所です。

≪チェンバロでもピアノでも音程を合わせるのは調律の一部で、
 音色の統一とか、音色やタッチの調整が難しく演奏家に寄っては
 鋭い要求と追及が有りますので、大変な仕事です。
 知り合いのコンサートチューナーは基本調律料は8万円その他に
 はりつけ料(演奏会の終了まで待機する)に交通費と宿泊料が掛かり、
 レベルが低い??演奏会では頼めませんねぇ≫

さて、調律ではどんな音に合わせるのでしょう?
チューナーの音に合わせれば良いと言う訳では有りません。
標準 Pitch と言われるのはNHKの時報で使われる「ラ」の音で
最後の音がオクターブ上がります。(440Hz 880Hz の組み合わせ)
≪ちなみに、民放は「ド」の音です≫この標準Pitchは国際的な取り決めです
が、実際の演奏会では微妙に違い今生産されているフルートでも440hz
では無く442hzで調律されているものが多いのです。

オカリーナでも私はちょっと高めに作っていますが、イタリアの演奏家に
私のオカリーナを送った時に、イタリアでは440hzなので音程を低く
する変え方をアドバイスをしてくれと言われ、その方法をメールで教えた
事が有ります。
同じヨーロッパでもベルリンフィルでも吹いているT氏の楽器は445hz
ですし、私の持っていたアメリカのピッコロは447hzでした。

そんな訳でいろんなピッチで作られている楽器を同じ高さにしないと
聞くに堪えない演奏に成ってしまいますから調整するわけです。


■調律の仕方としては

おっしゃる通り弦楽器では弦の張り方を調節する事によって音程を調節
します。管楽器は管の継ぎ目のスライド部分を抜き差しする事によって
調節し、音程の変えられる打楽器のティンパニーでは皮の張り方を変え
る事によって音程を調節するのです。

鍵盤打楽器のマリンバや鉄琴などは音程を調節できませんので、この
楽器を使う時には音程を変えられない楽器に合わせるためにPICHを
調べ、他の楽器をそのPICHに合わせる必要が有ります・・・。

さて、オカリーナにも音程を調節する機構は有りません。
でも、そんなに困った事は有りません。
楽器の温度による音程の違いは暖める事により安定してきますし、
音程の幅が広いのです・・・。
簡単に言うとオカリーナの音程はどうにでも成るのです・・・

≪原理的にはその調節機構はいくつか考えられますが、
 複雑に成り効果と価格のことを考えると、音程の異なる別の楽器を
 持った方が簡単・・つまり高価な装置を作る事のメリットがないのです≫


大切なこと

音程を合わせる時にチューナーを見ている人が多いですね。
最近はチューナーが安いのでブラスバンドでも多用されて居る様です。

でも、いくら音程を合わせても吹き方で音程は変化してしまうのです。
フォルテにしたら?
ピアノにしたら?
風が吹いたら?
吹き方が安定していないとしたら?
どうなります??

今チューナで合わせた音程は滅茶苦茶に成っている筈ですね。


■貴方の頭の中に標準に成る音程が鳴っていて、
その音に合わせる事が必要なのです。

音程を調節する為に管の長さを調節するのは、何処が一番吹き易いかを探す
行為で、フルートでは5ミリぐらい長さが違っても音程は合わせられます。
(音色や音量を犠牲にすれば10ミリでも合わせられます)

いつも演奏している仲間では、
音合わせをしないでいきなり本番の演奏を始めたりしますが、
これは経験でどのくらいの音程で吹いているか解るからです。
それに、少しぐらい音程が違っていても合わせてしまうのです。

■さて、合図ですが、

オーケストラでは
コンサートマスター(指揮者の前のバイオリンで一番前の客席側の演奏者)が
その係りです。団員は指揮者とそのコンサートマスターを何時も見ています。
指揮者がまずい時?はコンサートマスターが頼りなのです。

コンサートマスターの重要性が解るまでには時間がかかるでしょう・・あはは
同じオーケストラでもコンサートマスターによって(数名居るので)音が
変るのですから・・・。その他にオーボエとかフルートの一番(責任者?)
が変ると音が変ります。


コンサートマスターが演奏していない時はどうするかって?
基本的には指揮者ですが情報網は網の目の様に成っていて、
その時演奏している人たちはお互いに演奏を聞きながら指揮者を見ています。

もしフルート吹きが突然違うニュアンスで吹きだしたらどうなるか???

多分、指揮者もフルートに合わせます。(良い意味で音楽の融合?)
その他の奏者も敏感に反応するとハズなのです。
(本番では・・でも練習中でしたら止められるかも知れません・・はは)
私は故意にその様な事をした事は有りません・・・たぶん!


さて、皆さんの実用段階・・つまり二重奏や三重奏、四重奏では
基本的には旋律の人が合図をします。
それ以外の人たちで始まる場合はその人たちで合図する人を決めます。
それぞれの場所でイニシャチブを取る人が合図をすれば良いのです。
≪誰が合図をするのかメモしたほうが良い・・忘れるから・・あはは≫

■その合図で必要な内容とは

テンポとディナミークそれに曲の雰囲気を一拍前のブレスで表現するのです。
(だから・・「せーのぉ」で始めると怒られるのです・・・?
 ワルツも「せーのぉ」で演奏できるのは如何なものかと・・・)


簡単には「息を合わせる」のです。
これは演奏の始めだけでは無く曲の途中でもアンサンブルする人は最低限
「息を合わせる」必要が有ります。 
これで可なり聞ける状態に成るはずですから・・・あははは


その時にこれから演奏する音楽がどんな音楽なのか、
その為に用意する息はどんな息なのかを考えておき、
その一息で一緒に演奏する人に気持ちを伝えるのです。


そうです!!

「合図」とはその後の音楽を決める重要なモノだったのです。




■ 指揮者はその拍で自分の意思を表現しても時間的にはもう遅い!
 その拍の前で自分の意思を出さないと伝わりません。
 指揮者によっては少し前に振る人も居ます。当然オーケストラはすこし
 後を付いて行きます。 
 基本的にはアウフタクトその前で表現します。
 テレビで今度観察してみてください
 ・・・ただし・・・いろんな指揮者が居ますので・・・?

■皆さんからご要望の多かった
 
 "O-Tone" (Ogawa Tone)の持ち方の写真を掲載しました。
 http://www.fl-oca.com/op/jot.htm
 写真があまりにも気楽に撮っているので・・・評判が悪いのですが、
 「らしくって良い」と言う意見も有ります?
 もう一度持ち方の解説をしている「よがり笛2」を参照してください!?

 どなたかにこの奏法を教える時は必ず"O-Tone" (Ogawa Tone)である事を
 伝えてください・・・わはははは

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 もちろん普通のメールでも結構です。
 


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