kenさんのよがり笛2 2002/04/12 第 57号
     



2日散歩に出ないと全然違う景色に成ります。
先日芽を出していた麦はもう30センチぐらいに伸びており、
あぜ道のクローバーはものすごい勢いで茂っています。

先日、新ルートを開発していた時に知らない花を発見!!
桜の花のような感じですが花は白く大きい。
もちろん草花ではなく木に咲いています・・・。

はて何の花かなと思って歩いていると、
その花の大群に遭遇しました。
きちんと棚が作ってあり手入れも万全。

そう言えば先日一斉に消毒をしていたものでした。
農薬が霧状に飛ぶので一斉に散布をするのかと思っていたが、
どうやら散布に必要な時期が一斉に訪れるのかもしれない。

それは梨の花・・
この辺は梨の取れる所なのです。
それにしても注意して梨の花を見たのは始めて、
ましてや人の家の庭先ですが、
自然に生えている梨の木を見たのは始めて・・。
ふふふ  収穫時期が楽しみだ??



           秘 密 練 習  



秘密練習・・・なんか怪しい感じがするなぁ・・・。


そう言えば、昔リサイタル直前に格好をつけて?
1週間山にこもった。


知り合いが那須の最も高い所に別荘を持っていた。
景色も良いし涼しく最高であると・・。
誰も使わないから使って欲しいと言うので利用したのだ。
そこで誰にも邪魔されずに丁寧に時間を掛け、
リサイタル前の一人練習をするはずだった。

確かに1日目は見晴らしが良かった
しかし2日目からは雲の中ものすごい雷がその辺に
ボコボコと落ちた・・・オマケにテレビがやられた・・。
これを幸いに更に練習に集中できそうな感じがしたが・・。
甘かった・・・。

弟子が陣中見舞いをしたいと言って来たのだ。
男女取り混ぜて4人ほど山の上まで尋ねてきたのだ。
可愛い弟子が師匠の為に遠いところ・・
こんなやさしい弟子の気持ちをむげに断るのは出来なかった。
でも、午後の練習は中止さらに夜は宴会になってしまった・・・ははは
翌日はお決まりの二日酔い・・・。


その翌日は別荘の持ち主が数名で陣中見まい・・・!!
練習はどこに行ったのか???


それに懲りて二回目のリサイタルの時は人の別荘でなく自前・・
当然、「誰ともコンタクトを取らないぞ」と心に決め・・・。
朝は朝市で買い物をしたり、
南が丘牧場でライ麦パンの大きいのや牛乳を買って来て
自炊体制万全で練習に備えた?

しかし、その年の那須は例年に無く暑い夏で、
クーラーの無い別荘で練習するのは死にそうなのであった。
パンツ一枚で扇風機を掛けてモーツアルトはどうも優雅ではないし、

フルートを吹くと運動をしているのと同じで、暑くなるのだ。
こんな事なら・・・自宅でクーラーをかけて練習した方が
絶対に良かったし効果が上がったと思う。
なぜか冷蔵庫に買ってあったビールが昼から無く成って行った・・・。


世の中本当に上手く行かないのである。

長話が続いたが・・

練習を人に聞かれるとその曲について考えている事・・
つまり、手の内を見せる事に成る。
出来上がった音楽に付いては構わないが過程は見せたくないのだ。

もちろん人によって構わない人もいるでしょうが・・・。


賢明な貴方はおわかりでしょう。
秘密練習は場所の問題ではなくやりかたの問題なのです。


某有名バイオリンニストが新曲を引く時に
楽器を傍らに置き楽譜を読むそうです。

読み終わったらおもむろに楽譜を閉じて・・・。

やっと弾き始める・・・とか。


かなりレベルが低い次元ですが、

これは貴方の練習に当てはまります。
楽譜を読む作業とそれを自分の楽器の指使いに当てはめる?
この作業を同時に進めるなんて貴方は本当に出来ますか?
しかも、音楽をしたまま・・・・。


書いてある音を判断してそれを音に出すべく楽器を操作して
その音の繋がりを音楽的に創作していく・・。
この作業を瞬時に行えるとしたら、貴方は立派なプロでしょう。
いいえ、先程の某有名バイオリンニストでさえ読む作業と作る作業を
終えてから実際に音を出す作業に移りましたね・・。

そうなんです。
失礼ですが、それ程でない貴方がそれを同時に行おうなんて
身の程知らずと言う事に成るのです。


「そりゃー当たり前だギャー」なんて言っている貴方!
身の程知らずな練習をしているでしょう?
今度からちゃんと別けて練習しなさい!


譜面を読んでから演奏する・・・これですよ。
もちろんご自分の記憶力によってフレーズ毎に、
細かく進めるのは構いません。


その作業の中で、
一人アンサンブルをおすすめします。

これが秘密練習なんです。

有る音に対するもう一つの音を出す練習です。

伴奏の音に対する自分の楽器の音を歌う練習をして下さい。
つまり、その音に対するもう一つの音をイメージする練習、
そして、その音を出す練習です。


簡単ですが奥が深い。
その人の程度に合わせた練習になります。
私が要求するように出来たらあなたは立派な音楽家ですよ。

一般のソルフェージュと少し違うのは
楽器を使う事と音色も問題にする事でしょうか・・・?


貴方が簡単に出来るとしたら、
本当に出来るのか全く解っていないか
のどちらかなんですよ・・・ふふふ



一人アンサンブルはカラオケとは少し意味が違いますが、
独り善がりな練習よりカラオケの方がマシでしょう。

でも、関係なしに吹きまくるのであれば同じですが・・・。

簡単に言いかえると
曲を練習する時には自分の中にもう音楽が出来ていないと
練習には成らないのです。
イメージが無い物をどうやって作るのですか?
音を出す時には意志を持って出すべきなのです。

さて、今日は喉が痛いので早く寝るのだ・・・
喉が痛いと・・・絶対に良い音が出ないから・・・・
あらら・・・秘密を言ってしまった・・・。


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