kenさんのよがり笛2 2002/12/20 第 93号
     





ももちゃんは「待て」の訓練?が散歩の日課なんです。
大きな通りを渡り葉っぱが落ちた林を抜け田舎道に出るとそわそわ・・。
リードを外して「おすわり」・・・そして「待て」・・・良い子です。

しかし、我が愛犬はちょっといやな感じで私を見ています。
コレから始まるセレモニーに不満があるのでしょう。
気持ちが途切れない様に私は後ろ向きで段々離れていきます。
彼女はますます不安に成り救いを求める様に周りを見ます。

そんな訓練?も数回に一回は我慢できなくなり歩き出してしまいます。
でも、自分で「待て」を守れなかったのを知っていて、
バツが悪そうに上目使いで歩いて来るのです。

だから、じらして出きるだけ長い時間長い距離を我慢させます。
そんな愛犬の我慢が限界に来たと思ったら「よし」と声をかけてあげる。
突然、嬉しくってしょうがない感じで目をむいて、
最高の喜びと自慢げな顔で走って来て甘えるのです。

いぬは単純でいいなぁ・・・・あははは





           標準Pitch  




有る高校のブラスバンドに行った時チューニングをしていました。

(チューニングとは一つの音程にいろんな楽器の音の高さを合わせる事
 各自、別々の音程で演奏するとすごい事に成る)

指導的立場の生徒?部長なのでしょうか?
指揮台の所でチューナーを見ながら「次」・・・とか
「音程が少し高い」もう少し低く・・・などと言っています。

私は面白いのでそのまま見ていました。

気が遠く成るぐらいの時間をかけて音合わせが終了しました。
私は言いたいことが一杯有りましたが、
私が指導する立場に無いので黙って我慢していました。

すると、案の定 全体でいきなり同じ音を出したのです。
音程がどうだったか・・・あはは 言うまでも有りません。

完全な勘違いがそこに存在しました。
チューニングメーターは正確なんですが、
演奏者が問題が有る為に全く意味が無いことをしていたのです。



他の楽器は知りませんが、
フルートでしたら1cmぐらいヘッドジョイントがずれていても
音を合わせるだけでしたら可能なんです。
ただ、音が出にくかったり演奏がやりにくかったりするだけです。

だから、ヘッドジョイントを吹きやすい場所に移動するのです。

●「音合わせでは無く吹き易い所合わせ」

と言うべきでしょう。




私の参加している木管五重奏では演奏会の時本番直前に舞台下手
(客席から見て舞台左の袖)で「チューニングどうする?」
なんて会話が時々あります。

何と無く「無しで行こう」なんて言う時が結構有るのです。

すると、お辞儀をして椅子に座りお互いに顔を見合わせ、
いきなり曲が始まるのです。


それは、チューニングをしていると、
これから始める曲やプログラムの構成で間が抜けるような時はそうするのです。

他の人は知りませんが、私は頭の中でさっきこれぐらいで大体合っていた、
気温はこれぐらいだし、楽器は冷めていない・・・などと一瞬計算します。
座って、譜面を直しながら楽器に息を通すのです。

これで大体合うのです。
もちろん音を出した瞬間にも合わせるのですが、
それはほんの少しだけでコントロールできる範囲内なんですよ。

「そんな事できるんかいな?」

「できるのです」

簡単ですよ・・・

●5人の演奏者の頭の中に先ほど楽屋で吹いていた同じ音程の音が
 鳴っている筈なんです。



こんな風に音合わせはメータを見て・・・と言う問題ではなく。
音楽の訓練の問題なんです。

(ギター等の音程を調節するのが機械仕掛けで有る場合は
 簡単でこのような問題は起きません)


さて、何も私達は何時もチューニングしないわけでは有りません。
練習の時は練習を始める前にみんな適当に音を出しています。
その時に大体中心に成るPITCHに各自合わせてしまうのです。

みんなで合わせる練習をする時は音を合わせるのでは無く、
●確認するだけなのです。



そんな基準に成る周波数を「標準PITCH」と言います。
NHKの時報が「ラ」の音で440Hz
4つ目の長い最後の音はそのオクターブ上で880Hzなのです。

民放は何故か「ド」の音なのです。

では、その周波数が絶対かと言うと違うのです。
私の周りでは442Hzが多い様ですし。


実際にベルリンフィルで吹いているxxさんなんかは
445Hzでも低いと言っています。
そんな時はHiピッチの楽器でないとダメな様ですね。
私が以前持っていたpiccは446Hzでした。
ベルリンフィルに入りたい人はそんな楽器を買ってください。
あははは





■参考までに バロック時代は今より低く435Hzの時も有ったのですよ。
それにヨーロッパでは地方によってpitchが異なっていましたから、
フルートなどはそれに合わせて沢山の替え管を持っていたのです。

■あわせ方のコツを教えろって?
それは私のウエッブサイトの何処かに書いた覚えがあります。
今や、このサイトでは情報が多すぎて自分でも解りません、
見る人も大変そうだから少し整理したいと思っています。
でも何時に成ることやら・・・・。

■実際に自分の作った楽器で演奏をしてそれを聞いてもらうのが一番!
演奏理論や呼吸法など理屈ばかりでは寂しいですからね。


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