只今制作中ですが



ホ−ムペ−ジいつも楽しく拝見させて頂いております。

「オカリ−ナの作製」が届いて以来、完全にオカリ−ナつくりにはまってしまいました。 来る日も来る日も吹く事を忘れ作る事に専念しております。何調でもいいから音さえ出れば 良いと思い適当な大きさと好きな形で作っています。 窯がないので幾つか作ってからまとめて焼成してもらうつもりですが現在3個乾燥中です。 幸いにも3個とも13音階全てストレスなく出ておりますが焼成後どうなるのか心配です。 作っているうちにいろいろと分からない点が出て来ましたので御教示下さい。

1)粘土はパジコ社のセラミドというのを使っていますが、オカリ−ナに適した他の粘土を御教示下さい。

2)作業を中断し後日続きをする場合、濡れタオルに包みビニ−ル袋に入れて保存しているのですがよくヒビ割れして   います。どの様に保存すれば防げるのでしょうか。又、ヒビの部分に泥漿をつけて割れ目を埋めていますが、これ   で大丈夫でしょうか。

3)エア−ウェイ、エッジ等を作製している間に粘土がある程度乾燥してしまいますので、今は乾燥した状態でト−ンホ−ルを開けている事になりますが、ト−ンホ−ルを開けるのに適した時期というのはあるのでしょうか。

4)音色は完全乾燥後と焼成後とではかなり変化するのでしょうか。
以上宜しく御願い致します。



かなり重傷なオカリーナ中毒の様ですね、感染源がこのホームページだとしたら大変うれしいです。
まず、ご質問に「13音階」と有りますがこれは”13音”の間違いです。音階ではありませんので混同して使わないようにしましょう。また、「来る日も来る日も吹く事を忘れ作る事に専念しております」と有りますが究極の製作上達法は自分の音楽性と演奏技術の向上に有ることを心に留めておいて下さい。

質問1の回答
 陶芸用の粘土で有れば何でも構いません。それぞれの粘土に違った音色が有ります。「パジコ社のセラミド」は使ったことがありませんが使った方の話によると「あまりオカリーナには適さない」との事でした。これでは回答にならないので私の考え方をお教えします。

出来るだけ質量が有ること、(重いと言うことは内部と外部の遮断能力が有る)
きめが細かいこと、(仕上げが綺麗になるが、収縮率が大きい)
扱いやすいこと、(単に作りやすい)
色々な土を使いましたが今は半磁器土、朱泥、茂木、磁器土等を多く使用します。

値段のことを考えると信楽の土で十分です。(有る程度の製作技術が無いと、粘土による音色の差なのか作り方による音色の違いなのかは判断できません)茂木の土はピッコロを作るのに適していると思います。ちょうど木管のピッコロの様なやわらかい音がして安物の金属のピッコロの様なイヤな音がしませんが収縮率が他の粘土より大きく加工が難しいと思います。(大変残念ですがこの粘土はもはや生産を終了しています)

質問2の回答
保存方法はそれで結構ですが、状況によって少し変わります。
粘土がやわらかい場合は、濡れ雑巾にくるまないで、そのままタッパウエアーに入れるかビニールで包みます。 粘土が押しても凹まないぐらいまで乾燥してこれ以上乾燥させたくない場合は濡れ雑巾で包み上記の様に保存します。 ただし、粘土から水の色が消えてきた時に濡れ雑巾で包むと、翌日にはバラバラに分解してしまいますので気を付けて下さい。
ひび割れの部分に泥漿をつけるとの事でしたが、それ以前に製作過程での問題が有ると思います。
それは最初の粘土の堅さと、製作中の管理です。製作中は乾燥しないように(手に粘土の水分が取られたりしますので、濡れ雑巾で手を拭いたりして下さい)して下さい。 出来てしまったひび割れは、未だ水分が残っていて凹まない時期に濡れ雑巾でこすれば紙ヤスリ(ペーパー) をかけたように綺麗になります。
質問3の回答
トーンホールを開ける時期に付いてですが、非常に良い質問です。何故なら最初から乾燥するまでに約一割 収縮します。(最初に10ミリで開けたトーンホールは9ミリに)従ってどの時期にトーンホールを開けるかを、決めていないといけません。私はポンスで開けますので押しても凹まない時期に開けます。(乾燥してからですと埃が出てしまいます)
質問4の回答
焼成前と焼成後の音色は変わります。残念なことに良くなることはまず有ません。たぶん中に含まれている水分が無くなることによりオカリーナの質量が変わるからです。だから良く吹き込んで行くとオカリーナが段々鳴ってくると言うのはそのせいも有るのです。(実験:素焼きで表面処理をしていないオカリーナを水に浸け水分を吸収させると、その前とは音色が変わります)


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