オカリーナの制作基礎



基礎その一



おことわり、
予め、「フルート オカリーナ館」 のオカリーナの原理を読んでからこのページを参考にしてください。
これを読んで少しぐらい出来たからと言って有頂天に成り、いい気になって 人に売ったり教えようと思わないで真摯に音を追求して下さい。

形だけ作るのなら誰にでもできるのです。
オカリーナ作りは工作では有りません! 『神聖な音楽する為の音を作る作業です!』 本当に純粋にオカリーナを作り楽しむ人にのみ捧げます! 『オカリーナの製作・・本編』は大変残念ですが、一般公開は控えさせて頂きます。
真摯に研究すれば自分で到達できるはずですから・・。
海外の方に多いのですが、オカリーナの大きさやトーンホールの大きさ、 それに空洞部分の体積を教えてくれと言う方が居ます。 その数値は色んな条件で出て来るのであり一定では有りません。 つまり、その数値は諸条件に依って大きく変化し、 あくまで私の数値は私が作る上での数値であり普遍的でないと言う事であります。 その事を理解すると、その数値を知る為の質問をしたり、 自分の数値を得意げに発表したりすると滑稽な事と成るような気がします。 従って、それらの数値は発表していません。


純粋にオカリーナを作り、自分のために楽しむ人にのみ捧げます!




最初におもちゃを作ります。

おへそと足はオプションです。別につけなくても良いのです。






まず、工具です、売っていないのでほとんど自分で作ります。
(工具や治具は必要に応じて自分で考える)




左から。

ポンス=粘土に穴を開ける 
爪楊枝=4,5本平らに束ね粘土の接着面に傷を付ける
かきべら=針金の部分で粘土を掘る 
エアーウエイ用のヘラ=エアーウエイを作る
ヤキトリの串=便利な道具 
ナイフ=陶芸用品に有るがそれを加工して刃をつけてある 
ナイフ=半丸ヤスリを加工してナイフに成っている
計量スプーン=トーンホール仕上げ用
ストロー=ポンスの代用
ナイフ=針を加工して更に細かい作業が出来る
カッター=カッター、結構使います。 上にある糸
切り糸=粘土を切断する為の糸で細いワイヤー、テグス(釣り糸)等で作る



オカリーナのエアーウエイ製作に使用するヘラの種類
(全部必要なわけではありません。右から1番目と3番目以外はエアーウエイを作るため に使います)



ポンスの種類
直径は各(mm)14・13・10・9・8・7・5・4・3
(どうしても必要とは言えませんが、非常に便利です。無ければストローなどで代用でき ます。オカリーナの工具の中で一番高価で8本揃えると大体16000円位になります。14mm は必要ないです)



泥漿(でいしょう)=粘土を水で溶いたもので粘土の接着に使う。(ドベとも言う)
(粉々に乾燥した粘土に水を掛けると作りやすい)



櫛=接着面の粘土に傷を付け接着を十分にさせる。
(上の物は爪楊枝で作った物、下のは陶芸用品のつげの櫛を加工したのも)



はかり・・料理用のはかりで良いが、上達したら最小単位の小さい物を・・・。




チューナー=音程を計る機械
チュナーを使うのはやめた方が良いと思います。 縦笛の方がまだマシです・・・多くの人が使いますが・・使える人は殆どいません。
(楽器屋さんで売っているが、理論が解っていて演奏がかなり上手でないと意味がない
吹き方によってどうにでも変化するので、自分の耳を訓練し正しい音程を聞く為に使うのが良く、
メーターで音程を見て調整するのは論外です!!・・音が解ら無いのに調律?)




石膏で作った型
歌口が作れるように成り、てびねりで音階が出来るようになったら、作ります。
内型(内部の型)やへらのガイド、または鋳型(ドロドロに溶かした粘土を流し込む為の型)は
制作の自由性が無くなり創作としての面白さに欠けるのでお勧めしません。




タタラ板(7mm)と麺棒 
(粘土を一定の厚さにします)




乾燥させる所です。



水が有ると便利です。

濡れたタオルを用意して乾燥した手に水分を補給して下さい。
(いつもタオルで手を綺麗にする?)


いよいよ製作に入ります






まず、お団子を作ります。(一番左)
丸くなったら、人差し指と親指で一部分を絞り、左から二番目の様にし、段々右側の様に します。
(コツは少しずつ、粘土のこの様な加工の時は押す動作なのです)




形が出来たら切り糸で半分に切ります。




半分になりました




かきべらで中を空洞にします。
(この時に壁面の厚さを一定に成るように気を付けます粘土の厚さは7mm位が良いでしょ う)




出来ました。・・・壁面は一定の厚さに成っていま・・・・せんね。



エアーウエイ用のつげヘラを差し込みます。
(この作業が一番神経を使うようですよ)



解りにくいでしょうから・・・カットしてみました。
(これは説明用ですから・・真似して、カットしないようにして下さい)



エアーウエイ用のつげヘラはこの様に入るわけです
(エアーウエイ用のつげヘラが到達する部分を、親指とひとさし指で挟んでいると、ヘラ が進入してきたのが良く解ります)



ポンスで歌口用の穴を開けます。
テキストには7mmと書いてありますが仕上げ寸法は8mmです。



穴を開けました。再びつげヘラを入れて、フルートの唇の部分を綺麗にします。



このつげヘラは息の流れに成るわけですから、その先端にエッジを作ります。
この作業が上手に出きれば良い音がするわけですよ。




ちょっと・・・幾つかのポイントの・・ご注意! 吹き出し口の下部分がえぐれていると音が出ないのでは・・・?、
(上の図の様に??)
と言う質問を受けますが、何の根拠で言われているか全く解りません。
その様な事は全く有りませんのでご安心下さい。

本体内部での空気の流れ??を気にする必要はありません。
原理を知れば簡単にわかる事です。

エッジに対する角度も写真以外の角度でも音は出ます。
重要な問題はエッジに空気が当たるかどうかです。

角度が悪いと音が出ないというのは間違いです。
その事により変化する要素は別にあり、
わざと変化させる事もあるのです。

その要素に付いてはここでは申しませんが
笛について普通に勉強すれば当然の事なのですよ。





半分に切ってないもので見ると・・
説明は前のを参照













 

吹き出し口周辺を少し直してみました。













トーンホール(音程を変えるために指で塞ぐ穴のことを言う)は全部で4つで どーれーみーふぁーそ。が出るようにしました。

これを、オカリーナの形にして、音階を吹ける様にすれば良いのですが、
全部の音の音程が正確に出て、初めてオカリーナと言ってください。
そうでない物はゴミかおもちゃです。
残念ながらゴミやおもちゃをオカリーナと称して居る人たちが一杯居ます。
少しぐらい作れるように成っても決して天狗にならずに
演奏も同時に練習し、本当に音楽が出来るオカリーナになるまで頑張ってください。

(オカリーナとは楽器であって音楽の心を伝える道具です)


大変に残念なのですが私が教えた者達の中にも勘違いしている者が居 るようです。
少しぐらい売っているオカリーナより良い物が出来るからと言って。
それで、オカリーナづくりを極めた様な気持ちに成るのは無知が成せるワザでしょう。
(売っているオカリーナのレベルが低すぎるのです)


本当は、音を求めて作るのです。おもちゃでなく・・・楽器!!
音を聞いて音を求めて欲しいのですよね・・・。


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